メール問合せ 資料ダウンロード

ETC2.0車載器とは?従来との違いと導入のメリットを徹底解説

全商連が提供するお役立ち情報

ETC2.0車載器とは?従来との違いと導入のメリットを徹底解説

ETC2.0車載器は従来型のETC車載器よりも多彩な機能がつき、さらに今まで以上に大きなETC料金割引が適用される、新型のETC車載器です。
しかし、ETC2.0車載器に切替えたとしても条件が合わなければせっかくのメリットを受けられないことがあるので注意が必要です。

新たにETC車載器の購入を検討されている方、少しでも高速料金を削減したい方、本記事ではそういった方に向けて、どのように利用することでETC2.0車載器のメリットを受けられるのか、詳しく解説します!

ETC2.0車載器とは

そもそもETCが導入されるきっかけとなったのは、各所で交通渋滞が起き社会的問題となっていた背景があります。
交通事故や渋滞などの道路交通問題の解決や利用者の快適な利用を目指し、導入されたのが始まりです。

ETCの一般運用が開始されたのは2001年までさかのぼります。
それまでは料金所における支払い時の一時停止が渋滞の大きな要因となっていました。
しかしETC利用率の増加に伴い2008年には料金所での渋滞は激減し、 ほぼ解消されたと言います。

そんなETCの次世代車載器として開発されたのが、ETC2.0車載器です。
2016年ごろから導入され従来の機能に加えて、広範囲の交通情報や事故・災害に関する情報をリアルタイムで提供することで、これまで以上にドライバーの運転をサポートします。

現在は特定区間での割引などのサービスもあり、渋滞緩和や災害時の規制情報の提供などで役立っています。
ETC2.0車載器の開発は国土交通省も関わっており、今後ETC2.0車載器を利用する方の増加が予想されます。

参考 | ETC総合情報ポータルサイト – ETC2.0について

従来型ETC車載器とETC2.0車載器の違い

従来型ETC車載器とETC2.0車載器の主な違いは、通信機能や提供されるサービスにあります。
以下にそれぞれの特徴をまとめました。

従来型ETC車載器

ETCカードを差し込むことで高速道路の料金所をノンストップで通過できます。
さらに現金で高速道路を利用するよりも、安く高速道路を利用できます。
料金所のゲートに設置されたアンテナとETC車載器が通信し、通行料金が支払われます(ETCカードと紐づいているクレジットカードなどにご請求されます)。
料金所をノンストップで通過できることが最大のメリットであり、逆に言うとそれ以外の機能はついていません。

ETC2.0車載器

従来型ETC車載器の機能に加え、ITSスポットとリアルタイムで通信が行われます。
ITSスポットとは高速道路脇に設置されているアンテナのことです。

従来型ETC車載器は料金所でのみ通信が行われていましたが、ETC2.0車載器は全国にある高速道路の約1,800ヵ所に設置された通信アンテナとETC2.0車載器やETC2.0対応のカーナビが双方向通信を行うことで渋滞・事故情報や災害時の通行規制など、リアルタイムの交通情報を提供してくれます。

その結果、ドライバーは安全で快適な運転をすることができます。
また一部の高速道路では、ETC2.0車載器にすることで従来型ETC車載器よりも安く利用することが可能です。

ETC2.0車載器の見分け方

既に搭載されているETC車載器が、従来型かETC2.0車載器なのか不明な場合もあると思います。
そんな時は、ここを確認してみてください。

確認方法①車載器管理番号で確認する
ETC車載器にはそれぞれ車載器管理番号が振り分けられています。
管理番号は19桁あり、はじまりの数字で従来型ETC車載器かETC2.0車載器か見分けることができます。

取扱説明書やセットアップ証明書、ETC車載器本体の記載を確認する
従来型ETC車載器・・・0から始まる
ETC2.0車載器・・・1から始まる

確認方法②識別マークやロゴで確認する

従来型ETC車載器
(1)ETCのロゴ
(2)ETCのロゴの他に「・・・」のマーク


ETC2.0車載器
(1)ETC2.0のロゴ
(2)DSRC/ETCのロゴ
(3)ETC2.0と■マーク



※ETC車載器の型によっては識別マークがない場合もあります。
確認が難しい場合は、購入店などにお問い合わせください。

ETC2.0だけの割引

まず前提として、ETC2.0の割引を適用させるためにお使いのETC2.0車載器がセットアップ済みか確認しましょう。
高速道路は車種により料金が異なりますよね。それぞれの車種の料金を設定しミスなどを起こさないために、必要な車両情報などをETC車載器に登録する作業をセットアップと言います。
具体的には、車検証にある車両番号などが登録されます。

ETC2.0のサービスを受けるためには適切なセットアップが必須となりますので、お使いのETC車載器をご確認ください。
セットアップがまだの場合、カー用品販売店や整備工場などでセットアップ可能ですので、お近くの店舗に問い合わせてみてくださいね。

それではETC2.0車載器で適用される割引について紹介していきます。

ETCコーポレートカードを利用すると割引率10%アップ

ETC2.0車載器を搭載の事業用車両(緑ナンバー・黒ナンバー)は、ETCコーポレートカードの車両単位割引(大口・多頻度割引)が最大40%まで拡充されます。

ETCコーポレートカードの
割引対象道路
割引額
従来型ETC車載器 3万円利用 割引額 4,500円
(割引率15.00%)
ETC2.0車載器 3万円利用 割引額 7,000円
(割引率23.33%)
割引がアップ!

※利用する高速道路によって割引率は異なります。

ETCコーポレートカードは東/中/西日本高速道路株式会社(NEXCO)か、事業協同組合に申し込むことで発行できます。
頻繁に高速道路を利用される方は今以上に割引を受けられる可能性があります。
ETCコーポレートカードについては、こちらの記事もご参照ください。
最強割引率のETCコーポレートカードが向いている人・いない人

東海環状自動車道で約1~2割引

東海環状自動車道連続利用割引が2021年に終了し、以降はETC2.0車載器を搭載することで割引が適用されます。
料金所を通過する際、通常料金が表示されますが、請求時にETC2.0割引後の料金が請求されます。
利用する車種や料金によって割引額は異なります。


※画像元)NEXCO中日本ホームページ https://dc2.c-nexco.co.jp/etc/discount/etc/tokai-ring/

圏央道で約2割引

圏央道(茅ヶ崎JCT~海老名南JCT、海老名~木更津JCT)、新湘南バイパス(藤沢~茅ヶ崎JCT)を対象にETC2.0車載器を搭載することで割引が適用されます。
同じく料金所を通過する際は通常料金が表示され、請求時にETC2.0割引後の料金が請求されます。
利用する車種や高速料金によって割引は異なります。

東海環状自動車と圏央道を利用する、実際の高速料金はNEXCOのHPよりご確認ください。

参考 | NEXCO中日本ドライバーズサイト

阪神高速での大阪都心迂回割引

阪神高速での大阪都心迂回割引では従来のETC車載器でも割引が適用されます。
それに加えて、ETC2.0車載器にすることで八幡京田辺JCTや久御山JCT、巨椋池本線料金所も割引の対象となり、割引対象の範囲が広がります。

ETC2.0の多彩な機能

渋滞回避支援

高速道路を利用するなら、できる限り渋滞は避けたいですよね。
ETC2.0は従来よりも、桁違いに多い情報量のデータを送ることが可能です。
今まで最大約200㎞先までの道路交通情報を、最大1,000km先まで得られ、最適なルートを選択できます。
渋滞情報を早めに知ることで慌てず安全な運転が可能となり、長距離の移動でも安心です。

一時退出・再進出

ETC2.0車載器を利用することで、高速道路から道の駅に一時退出しても、退出せずに通行した料金と同じ料金で利用できます。
これはSAなど休憩できる施設の不足を解消し、安全に運転できる環境を実現するための社会実験として実施されており、休憩施設同士が約25㎞以上で、ICから2㎞以内の道の駅が対象となります。(全国27カ所で実施中)

高速道路を走行していると、SAなどの休憩施設同士が離れすぎていて、疲労を感じる時があるかと思います。
こまめに休憩をとりながら安全に運転したいところですが、現在、SAなど休憩できる施設同士の距離が25㎞以上離れている区間が全国に約100区間存在します。
これらの空白区間では今後も新たに実験が実施されていく予定です。

対象となるIC、道の駅についてはこちらをご参照ください。

参考 | ETC総合情報ポータルサイト – 一時退出・再進入

一時退出を利用される際には、下記条件をご確認ください。

  • ETC2.0車載器を搭載していること(全行程で同一のETCカードを利用すること)
  • 対象のICもしくはスマートICで乗り直し、乗り直し前と同じ方面へ高速道路を進むこと
  • 対象の道の駅に必ず立ち寄ること(一般国道側より道の駅に進入すること)
  • 対象のICもしくはスマートICを退出後、2時間以内に同じICから再進入すること

安全運転支援・災害時支援

見知らぬ土地での急カーブや、突然の災害など運転に危険はつきものです。
例えば見通しの悪い箇所では、渋滞末尾への追突といった事故が多発しています。
そういった危険を少しでも減らせるよう、ETC2.0では高速道路の危険地帯(合流地点・急カーブ)を警告し、災害が発生した際には、災害発生状況の規制情報や避難地情報などの支援情報を提供します。

情報提供の確実性も高く、道路の路側情報板による情報を見て、50%のドライバーが危険を認識できますが、ETC2.0による情報提供では、80%以上の方が危険を認識し的確な回避行動をとれる、といった調査結果もあります。

それ以外にも、落下物の注意喚起や雪や大雨などの天候状況、先の車両事故などの情報も随時提供され、安全運転をサポートしてくれます。

人命や荷物を守るために、ETC2.0を活用してみてもいいのではないでしょうか。

ETC2.0車載器にした方がいい?

ここまでETC2.0の機能やサービスを紹介してきました。
従来のETC車載器と比べて、格段にパワーアップしていることを認識していただけたと思います。
では一度要点だけまとめてみましょう。

  • ETCコーポレートカードの割引率が10%アップ
  • 東海環状自動車と圏央道で割引が適用
  • 大阪都心迂回割引で割引適用範囲が広がる
  • 渋滞を回避できる
  • 一時退出・再進入ができる
  • 安全運転のための支援情報の提供

こうしてみるとETC2.0はドライバーに寄り添った機能・サービスがたくさんあります。
しかし実際ETC2.0車載器は導入すべきなのでしょうか?従来型のETC車載器でも2025年現在は問題なく利用できています。

  • 仕事やプライベートで頻繁に高速道路を利用する
  • 高速料金を削減したい
  • 渋滞にできるだけ巻き込まれたくない
  • 一時退出を利用したい
  • 事故や災害時に備えたい

このような方々にとっては、使いやすいETC車載器ではないでしょうか。
頻繁に付け替えるものでもありませんので、一度搭載するだけで継続的に恩恵を受けることができます。

一方で、ETC2.0車載器は従来型ETC車載器よりも価格が高い傾向にあります。
もし高速道路の利用が月に1度あるかないかなど、あまり利用しない場合は、ETC2.0のサービスによる恩恵を受ける機会が少ないため付け替える必要性はそこまで高いとは言えません。

既にETC車載器が搭載されているなら、無理に付け替える必要はないと思います。

ETC車載器の選び方・割引を知りたい

高速道路を利用する方々にとっては今より高速道路料金が安くなるだけでも大きなメリットだと思います。
ETC2.0車載器を利用する前に、メリットが出るか確認してから購入を決めても遅くはありません。
せっかく利用するなら、最適なETC車載器やETCカードを選んでほしいと思います。

全商連加盟組合では、利用するETC車載器を含めた高速利用料金の割引シミュレーションをしております。
無料でシミュレーション可能ですので、少しでも気になった方はぜひお問い合わせください。

他にも読まれているお役立ち情報関連記事

  • ETC車載器が使用できなくなる2つの規格

  • いつ遭遇するか分からない逆走事故

  • ETCキセル 不正通行は犯罪です

POPULARよく見られる人気情報

  • ETCカード深夜割引の見直し 22時から5時に拡大 どうかわる深夜割引

  • 最強割引率のETCコーポレートカードが向いている人・いない人

  • ETCカードの休日割引で高速道路30%割引 休日割引徹底解説

  • ETCカードの深夜割引を徹底解説 0~4時の利用で30%割引!高速道路料金の経費を削減

  • ETCカードの割引を利用して経費削減 平日朝夕割引を徹底解説

CATEGORY情報のカテゴリー

TAG情報のタグ

CONNECTもっと詳しく知りたい