ETCカードの割引を利用して経費削減 平日朝夕割引を徹底解説
- 最終更新日:2024年2月21日
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通勤や現場への移動で平日に高速道路を使う方も多いかと思います。
そんな方は、朝夕の時間に高速道路を使うと最大50%の還元が受けられる「平日朝夕割引」がおすすめです。
今回は、ETCカードの割引制度のひとつである平日朝夕割引を解説いたします。
ほかのETCカード割引制度に比べると少し特殊で、条件も多く分かりづらい割引制度ですが、この記事を読んで、平日朝夕割引を最大限活用しましょう。
平日朝夕割引とは?
平日朝夕割引はその名の通り、平日の朝夕が対象時間となります。車種などに関係なく対象時間内の利用回数に応じて30~50%の還元が受けられる割引制度です。
対象条件 | ETCマイレージサービスへの登録 |
---|---|
対象車種 | すべての車種 |
対象日時 | 平日 朝:6~9時 夕:17~20時 |
対象道路 | NEXCO3社が管理する地方部の高速自動車国道と一部の一般有料道路 |
割引内容 | 1カ月の対象走行が10回以上で約50%還元、5~9回で約30%還元 対象道路の通行料金のうち最大100km相当分まで |
割引方法 | 後日還元型(利用月の翌月20日に無料走行分として還元) |
対象時間に走行すれば無条件に割引を受けられるというわけではなく、ETCマイレージサービスへの事前登録や1カ月での対象走行回数を上回る必要があることがポイントです。
平日朝夕割引が適用される時間は?
平日朝夕割引の対象になる時間は、平日の朝6時から9時までと、夕方の17時から20時までです。平日朝夕割引を適用させるには、この時間帯に高速道路の料金所を通過することが必要です。例えば、朝5時に高速道路に入り、8時50分に降りたとしたら割引の対象となりますが、朝5時に高速道路に入り、9時5分に降りたとしたら割引の対象にはなりません。休日割引や深夜割引といった時間帯割引では対象の日時に高速道路を走行していることが条件となりますが、平日朝夕割引では対象日時に料金所を通過する必要があることに注意が必要です。
平日朝夕割引の対象道路は?
平日朝夕割引では、対象となる道路や距離にも特徴があります。
対象となる道路はNEXCO東日本/中日本/西日本(NEXCO3社)が管理する地方部の高速道路(及び宮城県道路公社の仙台松島道路)となります。
また、東京近郊・大阪近郊の都市部の高速道路(大都市近郊区間)は平日朝夕割引の対象外となります。
さらに、割引の対象となる走行距離は最大100km相当分です。100km以上走行しても超過した部分は対象外となります。
対象走行のカウントはどのように行われる?
平日朝夕割引には、対象日時や対象道路以外にも走行回数の条件があります。
1カ月の対象走行回数によって還元率が変わってきます。
1カ月の対象走行回数 | 還元率 |
---|---|
10回以上 | 50% |
5~9回 | 30% |
4回以下 | 0% |
平日朝夕割引が適用されるのは、朝1回、夕1回の1日2回までとなっています。
例えば、同じ日の朝の対象時間帯に2回走行した場合は、初めの1回目の走行分が平日朝夕割引の対象としてカウントされます。
また、1カ月の対象走行回数が4回以下だと還元がありませんので、注意が必要です。
1カ月の利用回数をしっかり把握して、もし4回以下であれば対象時間帯に高速道路を1区間だけ走行することで約30%、9回であればもう1回走行して約50%の還元を受けたほうがトータルでお得になります。
平日朝夕割引の還元額の計算方法は?
気になる還元額の計算方法をご紹介します。
月に5回、片道1,000円(ETC通常料金)を朝夕の時間帯に往復利用した場合
月間利用金額:1,000円×10回=10,000円
適用還元率:1カ月に10回の対象走行:50%還元
1,000円(ETC通常料金)×50%(還元率)=500円
500円×10回=5,000円
このように月10,000円の走行に対して5,000円(50%)が還元されます。
ただし、平日朝夕割引の適用は100km相当分ですので、1回の走行が100kmを超えた走行は対象外となります。したがって、100kmを超える走行が含まれる場合は上記の例のように単純に50%をかけたとしても正しい還元額が計算できないので注意が必要です。
なお、走行回数によって還元率が確定するため、料金所での表示はETC割引前の金額(ETC通常料金)が表示されます。
還元額は利用月の翌月20日に無料走行分として還元されます。還元されたあとの高速道路走行に対しては、優先的に還元額からの支払いとなるので、手続きなどは必要ありません。
ETCマイレージサービスへの登録が必要
平日朝夕割引を受けるためには「ETCマイレージサービス」への登録が必要となります。
登録方法は簡単で、ETCマイレージサービス公式サイト(外部リンク)から登録できます。
登録の際には、以下を事前に準備しておくと登録がスムーズです。
・ETCカード(カード番号と有効期限が必要)
・車両番号(ナンバープレートの下4桁)
・ETC車載器セットアップ証明書(車載器管理番号が必要)
ETCマイレージサービスに登録すると、平日朝夕割引だけではなく、ETCマイレージポイントも自動で貯まります。貯まったポイントは無料走行分として還元されるので、高速道路をよく利用する方は登録しておくことをおすすめします。
ETCコーポレートカードの平日朝夕割引は何が違う?
大口・多頻度割引が適用されるETCコーポレートカードでは、平日朝夕割引の扱いが少し異なります。
対象日時や対象路線、回数による還元率設定は同じですが、以下の点が通常のETCカードと異なる点です。
・ETCマイレージサービスへの登録が不要
そもそも、ETCコーポレートカードはETCマイレージサービスへの登録ができないことから登録不要となります。
・後日還元ではなく割引
通常のETCカードでは、無料走行分として翌月に還元されますが、ETCコーポレートカードの場合、割引として割引後料金にて請求されます。
ETCコーポレートカードでは、平日朝夕割引の対象になった走行に対しては、大口・多頻度割引は適用されないので、注意が必要です。
平日朝夕割引のまとめ
ここまで説明してきたように、平日朝夕割引はいくつかの条件を満たす必要があります。
・ETCマイレージサービスに登録する
・対象時間内に料金所を通過する
・地方部区間の最大100km相当分まで
・1カ月の対象走行回数5回以上
なぜ平日朝夕割引には多くの制限があるのかというと、平日朝夕割引の前身が「通勤割引」だったことが理由として考えられます。通勤や帰宅時間の高速道路利用者を想定した割引制度だったことを考えると、回数制限や距離制限があるのも納得といったところでしょうか。
とはいえ、最大50%の還元が受けられる平日朝夕割引は数ある割引制度のなかでもかなりお得な割引制度です。うまく活用して経費を削減しましょう。
高速料金など車の維持費の節約方法については、こちらの記事を参考にしてください。
参考リンク:車の維持費は年間いくらが相場?内訳や安くする方法|マネーFix
高速道路の経費削減をお考えなら
高速道路には多くの割引制度が存在します。なかには複雑な割引や、適用に一定の条件がある制度も存在します。また、制度改定が行われることもあるので、なかなか全容を理解するのは難しいかもしれません。
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