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第12回
外国人技能実習生作文コンクール

 

高見澤特任教授による講評

全国商工事業協同組合連合会主催の「日本語作文コンクール」も回を重ねて第12回を迎えております。その間に作文応募者の数が激増していくとともに、その内容が充実し、日本語の水準も年々高まっています。これは応募者たちが多大な努力を積み重ねていると同時に、所属組合や企業の担当者や日本語教師の指導や協力も貢献しているものと思われます。
また、近年の新しい傾向としては、優秀な女性の応募者が増加していることがあげられます。今回の最優秀賞を受賞したベトナム人女性のグエン ティ ミン ジウさんの作品「私は地球防衛軍のひとりです」などは、文章も主張も優れたものですし、優秀賞2名も中国人とベトナム人に占められています。他方、姫路大手前ライオンズクラブ賞はミヤンマー、ベトナム、インドネシアの男性3名が選ばれています。このように、受賞者の国籍が分散していることも、応募者の範囲が広まり、国別の学習レベルも均等化していくことが推測できます。
技能実習生制度は、今後滞在期間の延長とともに、各種試験が行われることになりますが、その際に重視されるのは日本語能力です。本作文コンクールのための学習はそのための準備学習にもなりますから、さらに発展していくことが期待されます。     

 

受賞者一覧
最優秀賞・優秀賞 計3作品全文掲載

外国人技能実習生の日本語習得レベルの高さや、実習生の努力を感じて頂くために誤字・脱字・表現方法の誤りなど一部を除きましてそのまま掲載しております。

受賞者一覧・作文を見る

外国人技能実習生受入れに際しての取り組み

技能実習生を受け入れるにあたって、受入組合員様に求められることは技能・技術の向上指導だけでなく、『日本語学習支援』『地域社会との交流の機会提供』『日本文化を学ぶ機会の提供』を率先して行うこととあります。
この日本語作文コンクールは『日本語学習支援』の一環として全商連主催で毎年行われており、多種多様な内容かつ漢字を交えての文章表記に毎回感心させられます。そこにはテキストを購入し一緒に勉強したり、地域のボランティアで開催されている日本語勉強会への参加、家庭教師を雇うなど、受入組合員様による学習支援があるおかげです。
メディアでは実習生の劣悪な労働環境を伝えるニュースが多いですが、当組合所属の受入組合員様は、制度を理解し「海外からせっかくきてくれたのだから不自由ない生活で、色々と日本を体験してもらいたい」という方々ばかりです。

 他にも『地域社会との交流の機会提供』『日本文化を学ぶ機会の提供』として富士山登頂、各所寺院参拝、お花見、BBQ、海水浴、スキー・スケート体験、マラソン大会やサッカー大会への参加、野球観戦、初詣、餅つき、年越し蕎麦・おせち料理など、できる限り日本を体験してもらい、その体験したことを母国に戻って伝えて欲しいという思いで実習生受入れに取り組んでいただいています。

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